2013-01-01から1年間の記事一覧

大掃除

いまどきの大掃除のメインはなんであろうか? 油だらけの換気扇? まあ、そんなところだろう。毎年、いろいろな方法、道具、洗剤などが紹介されている。メインの年中行事なればこそ、であろう。 では、昔の大掃除のメインイベントは? それはなんといっても…

マナーは良くなったのに道徳教育?

なにやら道徳教育が復活しそうな気配がある。本来、道徳というものは生活する上で欠かせないことであろう。だけど、それがお上が口にすると、どうもうさんくさいものになってくる。滅私奉公、全体主義的なにおいがプンプンする。それはさておき、 道徳という…

月や火星の土地

かつて月や火星の土地がおおやけに売られていた。どういう人が売っていたのかは意識しなかったが、申し込んでお金を払えばそこが自分の土地になった。 あの土地はいま、どうなっているのだろうか? もちろん、まだそこにすんでいるひとはいない。家を建てた…

電車で漫画を読む

少年サンデーとマガジンが世に出たのはわたしが小学生のころである。そのころは、漫画週刊誌は子どもが読むものであった。 ジャンプが加わったころから様子が変わってきた。大学生が漫画を読み、サラリーマンも読むようになった。いま、思ったのだが、これは…

冷蔵庫に鍵

出回り始めたころの電気冷蔵庫は二枚扉。 上段が小さめの冷凍庫。冷凍食品はまだ普及しておらず専ら氷を作っていた。氷を作るだけなので広さは必要なかった。 下が普通の冷蔵庫。さて、その冷蔵庫だが、なぜか扉にシリンダー錠がついていた。冷蔵庫に鍵をか…

ラジオ

小学校低学年のころまではテレビがありませんでした。テレビなるものを知ったのも小学校に入ってから。が、テレビを見始めると、あっというまにどっぷり浸かってしまいました。 では、テレビが来るまではどうだったか。テレビの前はラジオですね。でも、子ど…

獅子舞

これを書くのはまだ少し早いが、近ごろ見なくなったもののひとつに獅子舞がある。 正月に何回かやってきた。個々の家の前に立ち、心付けを渡すまで催促するかのように舞っていた。いや、催促していたのだ。心付けを渡すとさっさと次へ行った。あるいはもらえ…

顔の洗いかた

以前、歯の磨きかたが変わってきたことを書いたが、今回は顔の洗いかた。顔の洗いかたも変わったように思われる。ちなみに、わたし自身は変わっていませんが。 昭和の顔の洗いかたの主流。洗面台に平たい洗面器を置き、そこに水をためて顔を洗う。冬場には水…

尺貫法

子どものころ、メートル法を使うことは決まっていたが、一方で尺貫法もまだいきていた。 貫匁の目盛りのついた秤で体重を計っていた。太ったひとは百貫デブだった。足袋は当然ながら文(もん)、靴もまた文であった。ジャイアント馬場の足は十六文であった。…

野良犬

かつては街のあちこちに野良犬がいた。大きいのもいれば小さいのもいる。やたら攻撃的なものいれば静かでおとなしいのもいる。徒党をなしているのもいれば、孤高を守るのもいる。いろいろあるが、あちこちに野良犬がいた。 臆病な野良犬は、こちらが怖がる素…

婚前旅行――変わる言葉、変わらぬ言葉

婚前旅行という言葉をほとんど耳にしなくなった。 婚前旅行、つまり結婚前の男女がふたりで旅行にいくこと、が減ったわけではなさそうだ。むしろ増えているかも知れない。 昔は、結婚するまでは、婚約者といえどもセックスをすることは道徳的ではないとされ…

立ちション、連れション

めっきり見かけなくなった光景のひとつに立ちション、連れションがある。 念のため、立ちションとは、道端などの野外つまりトイレではないところでオシッコをすること。立ちションには連鎖作用がある。連れションとは二人以上並んで立ちションをすることであ…

肝油

肝油なる健康食品があった。なんかのさかなの肝臓から抽出した脂肪分(だったと思う)。これを食べやすくしたもの。カワイの肝油ドロップとかいう商品もあった(ある?)。 業者とのなれ合いがあったのか、学校でもちょくちょく売られていた。そういえば、当…

膏薬

頓服の話をしたが、貼り薬では膏薬という言葉を耳にしなくなった。 いや、貼り薬はいまも健在である。が、これを膏薬とは呼ばずに湿布薬と呼ぶようになった。なぜだろう? 膏薬といえば、サロンパス、トクホン、メンフラなどなど。どことなく、疲労回復薬、…

頓服

「とんぷく」と読む。お医者さんでもらう薬です。 頓服とはもともとそのとき一回に服用する意味だそうだ。つまり、一包みに何回分かが入っている(分服)のではなく、一包みが一回分という意味である。こうすれば、飲み間違いがない。あやまって多量に摂取し…

貸しおしめ

貸しおしめ屋という商売があった。 昔はおしめは布製だった。さらしを輪にしておしめとしていた。むろん使い捨てではなく、汚れたたら洗ってまた使う。 この洗うのが一仕事である。また、干すのも大変、さらに干す場所を確保するのも大変。赤ちゃんは待って…

概ね八十過ぎの年配のひと、それも多くは女性によく見られる行為のひとつです。 氷を容れた飲み物を手にすると、なぜかカシャカシャゆするひとがいる。氷がコップに当たってカシャカシャうるさい。 液体が氷に当たれば、早く冷えると思っているようだ。真偽…

歯磨き――歯磨きするとき

歯磨きするのは朝起きてすぐ、と夜寝る前。 そう教えられ、そう実践してきた。夜寝る前はともかくとして、問題は朝起きてすぐ、である。 多くのひとがそうしていた。朝起きたらまず歯磨きである。歯を磨いてから、顔を洗い、それから朝食である。わたしもず…

歯磨き――歯ブラシの使いかた

学校で歯の磨きかたを習った。 最初に習ったのは朝晩磨きましょう、ということ。一日三回は難しいからまずは朝晩ということだろうか。 次は、歯ブラシの使いかた。歯ブラシはたてにつかいましょう、だった。少し経つと、ローリング法だったが、歯ブラシをく…

走る前のサロメチール

サロメチールという薬があった。いや、影は薄くなったような気がするが、いまもあるだろう。 メントールの入った筋肉疲労回復剤だったように覚えている。勘違いであればお許しを。 疲れた疲れたといってないで、疲れをさっさと取り除き、あしからまた元気に…

ロシア民謡

健全な若者たちはよくロシア民謡を唄った。 ロシア民謡もまたダークダックスが普及に尽くしていた。ダークダックスというのは一時期の健全さの推進者だったようだ。そんなこと考えたこともなかったが。山もロシア民謡もダークダックスが引っ張ってきました。…

山と海

かつては健全な若者は山へ行き、少しいかれた若者は海で遊ぶ、といったイメージがあった(ような気がする)。 山は真面目で、海はイカレポンチ。山は質実剛健、海は軟弱。山は規律正しき集団行動で、海は自由奔放な個人主義。山はダークダックス、海は裕次郎…

テレビ……一家に何台?

むろん、テレビは一家に一台だった。どの家にもあったという意味ではなく、一家には一台しかなかったという意味である。 椅子の生活は未だ普及せず、畳の生活が普通だった。部屋数も少なかった。冷暖房はみすぼらしいものであった。必然的に家族全員が一部屋…

タッパーウェア

一時期のあこがれの商品にタッパーウェアというものがありました。タッパーウェアというのは固有の商品名で一般名詞ではありません。密閉型のプラスチック容器の商品名です。 プラスチック製密閉容器は、今では百円ショップでも売られていますが、当時は商品…

男性化粧品

子どものころ、おとなのおとこがつける化粧品は整髪料くらいのものであった。その整髪料も、ポマードかチック(実は、その違いを知らないのだが)だけ。メーカーは断然、緑の箱の「柳屋」、だったと思う。 四十年代半ばころだろうか、資生堂からMG5という…

角砂糖

昔はちょっと気取った喫茶店や、高級をうたう三流の喫茶店では、コーヒーや紅茶の受け皿に角砂糖が乗せられて出されることが多かった。 なので、砂糖を「ひとつ」「ふたつ」と数えるのも珍しくはなかった。スプーン1杯、2杯ではなく、角砂糖ひとつ、ふたつ…

ロシア民謡

耳にすることがめっきり減ってしまったもののひとつにロシア民謡がある。 ロシア民謡もまたダークダックスである。これも(歌謡曲や洋楽にくらべて)健全な音楽であった。健全な若者にとみに好まれていた。 ソ連という社会主義国があったころは、ロシア民謡…

山男

かつて、山男というのは健全な男性のイメージであった。いわずもがなではあろうが、山男というのは、山に住む男ではなく、山登りを愛する男である。山姥とは命名の由来が異なる。それはさておき、 山登りというのは、汗と埃にまみれ、野ぐそを常とし、けっし…

豚骨ラーメン

高校生になる前後に味噌ラーメンの評判が立ち始めた。札幌に味噌ラーメンなるものがあるという紹介から始まった。そして、それを食してみたら新しい感覚の味でめっぽう旨いという評判が続いた。そして、味噌ラーメンのほかに、塩ラーメン、バターラーメンと…

歯磨き粉

いまどき、「歯磨き粉」という言葉を使うひとはおそらくいないだろう。なぜなら、歯磨き剤はペースト状になりチューブに入っていて、決して粉ではないから。それは正しい。 かつては、歯磨き粉という言葉は普通に使われていた。わたしが使ったのは最初からチ…