冷蔵庫に鍵

 出回り始めたころの電気冷蔵庫は二枚扉。

 上段が小さめの冷凍庫。冷凍食品はまだ普及しておらず専ら氷を作っていた。氷を作るだけなので広さは必要なかった。

 下が普通の冷蔵庫。さて、その冷蔵庫だが、なぜか扉にシリンダー錠がついていた。冷蔵庫に鍵をかけてどうするのだろう? 取られては困るようなものが入っているとは思われないが。

 ん? 逆かも知れないぞ。変なものを容れられると危険だから? それはありえるかも。まだまだ冷蔵能力は高くない。変なものを容れられて、それが腐って食中毒を起こす可能性もある。それを未然に防ぐための鍵?

 んん? 容れるのはものではないかもしれない。もしかしたら、小さな子どもが入らないための措置かも知れない。子どもが入って扉が閉まれば一巻の終わりである。あっというまに凍死、じゃなくて窒息死。なにしろ、冷蔵庫の機密性は当時の容器の中ではなかなかのものだった。また、扇風機しか冷房器具のなかった時代、あけると冷気が降りてくる、冷蔵庫に入って涼を取りたいと考える子どもがいてもおかしくはない。そんな子どもが入りこんでしまうのを未然に防ぐための鍵?

 さて、真相やいかに!