2013-01-01から1年間の記事一覧

半ドン

昭和の時代には半ドンという制度があった。 週休二日制が導入される前、サラリーマンは土曜日は半日だけ仕事に出た。土曜日は午前中だけ仕事をした。 因みに、半ドンの〝ドン〟とはオランダ語の日曜日だか休日をあらわすドンタークから来ているという説もあ…

火事が減った?

子どものころに比べて、火事の恐怖が減ったような気がする。そう思うのは、消防車の走る音を聞くことが少なくなったことにあるようだ。 で、本当に火事が減り、消防車の出動が減ったのだろうか。よくよく考えてみたら、どうもそうではなさそうだ。確かに、消…

空き地に土管って本当にあったの?

ドラえもんなどでおなじみの光景。それは空き地に置かれた土管ですね。わたしも馴染みがあるような、ないような……。 いまになって疑問なのは、なぜ空き地に土管が置かれていたのか、ということ。 土管はその空き地に埋めるものではないだろう。 空き地の所有…

デカパン

デカパンという言葉を耳にしなくなった。 昔はトランクス型のパンツをそう呼んだ。赤塚不二夫の漫画にも、いつもデカパンいっちょうのおじさん、その名も〝デカパン〟が登場していた。 デカパンそのものはいまも健在なのだが、呼び名が変わった。 デカパンは…

乾物屋

乾物屋という店があった。本来は保存性を高めるために乾燥した植物性の食品を扱っていた。豆類や、干し椎茸などが主力商品だった。もちろん、乾燥した植物といっても米や麦は別。 また、海産物は厳密には乾物の範疇ではないようなのだが、商売に厳密性を保つ…

24000回のキッス

24000回のキッスという唄があった。当時は洋物カバーの時代、ザ・ピーナッツやら三人娘(中尾ミエ、伊東ゆかり、園まり)やら、スリーファンキーズやら鈴木やすしやらたくさんの歌手が唄っていた。 この唄でものすごく気になることがあった。歌詞に〝1秒ご…

焼酎

昭和の時代、単に「」酒といえばそれは日本酒であった。 そのころ、焼酎は酒の代用品、酒を買えないひとが飲むものだった。酔うためのアルコールであった。なので、焼酎の印象は、〝安い〟と〝危ない〟だった。 その焼酎がいまやスピリッツのひとつ、お洒落…

夜は暗かった

昭和の夜は暗かった。 いまのように、夜遅くまでこうこうと明かりを点し、営業している店はほとんど無かった。もっとも夜が暗くて出歩くのが大変な時代だから、営業しても集客の期待はあまりできなかっただろう。なので、営業する店がなく、街は暗かった。こ…

スーパーマーケットはかっこいい

いま、スーパーといってまっ先に思い浮かべるのは〝安い〟ということであろう。確かに安い。コンビニは安くないけれど、スーパーは安い。 いや、昔も、スーパーというのは安く買い物ができるところだった。対面式の販売を止め、客は自分で陳列棚から商品をと…

西部劇

生まれたばかりのテレビで大きな領域を占めていたもののひとつに西部劇がある。毎日何本かの番組が放映されていた。 ローハイド、ララミー牧場、ローンレンジャー、名犬リンチンチン、バットマスターソン、拳銃無宿、ブロンコ、ライフルマン、……。挙げれば切…

民謡

廃れてしまったもののひとつに民謡をあげてはいけないだろうか。いや、民謡そのものは廃れてはいないだろう、多分。が、民謡を唄ったり聞いたりする機会は間違いなく減っているだろう。 かつては、宴席などで、出身地の民謡が、自発的・強制的に披露されたも…

インク壺

小学生だか中学生だったころ、かろうじてペン習字の授業が残っていた。 長いペン軸にペン先を差し込み、インクをつけて文字を書いていく。ペン習字の授業のある日は、ペン軸、おペン先とインクを持って行った。 インクはビンに入れたまま持っていくのが普通…

トリオ

トリオと言っても三人組のことではない。それぞれが、個人で活躍しているひとを人気やら傾向やらで三人あわせたものである。仰々しく御三家と呼ばれることもある。 わたしの記憶の中で最も古いのは、三人娘である。これは美空ひばり、江利チエミ、幸村いずみ…

踏切番

むかしは、踏切には踏切番という遮断機を開け閉めする人がいた。言い換えれば、踏切は人力で開閉していた。 大きな交差点の真ん中には朝礼台みたいな台があり、そこにホイッスルをくわえた巡査が立ち、きびきびとした身振りで交通整理を行っていた。ここでは…

おしめ

死後になりそうな言葉をひとつ思いついた。それは「おしめ」。いうまでもなく、赤ちゃんがお尻に当てるもの。大小便を受け止めるもの。 それは永久に必要だろう、って。もちろん必要です。だけど、それを「おしめ」と呼んでいるだろうか? 多分、ノーだと思…

ひょうちゃんの怪

崎陽軒の焼売についてくる醤油差しをひょうちゃんという。といっても、現在の焼売弁当についているプラスチック製の容器のことではない。かつて醤油はひょうたん型の小さな陶器に入っていた。ひょうたん型だからひょうちゃん。わかりやすい。 と書いたところ…

犬の遠吠え

むかしは真夜中の静寂な状況をあらわす典型のひとつに犬の遠吠えがあった。犬の遠吠えは、真夜中の寂寥感を高める共同認識であった。 ところが、気がついたら、近ごろ、犬の遠吠えを聞くことはほとんどなくなっている。夜が真っ暗ではなく、静寂でもなくなっ…

ペンホルダー

一時は日陰者となっていた卓球だが、近ごろは以前のごとくメジャーになってきた。それで、テレビでもときおり中継されるのだが……、 ラケットの握りかたを見ると、全員がシェークハンド。四本の指で握る持ちかただ。昔は、ペンホルダーという握りかたもあった…

焼酎

いま、ごく当たり前のように、なんら躊躇することなく焼酎が飲まれているが、かつてはそんなことはなかった。焼酎がなかったわけではない。焼酎はしっかと存在していた。 が、焼酎は危ないお酒という認識があった。いや、おそらくは今も昔も変わってはいない…

マドロス

かつての日活アクションなどで、マドロスがたくさん登場した。美空ひばりの歌にもマドロスさんはたくさん登場した。 マドロスさんというのは船員さん、船乗りさんである。大概は外国航路の船に乗り、港から港へと渡り歩く。それがかっこよかったのだろう、多…

レモネード、レモンスカッシュ、ミルクセーキ

ちかごろ、レモネード、レモンスカッシュ、ミルクセーキを見かけなくなった。 かつてこれらは、喫茶店で、珈琲、紅茶に次ぐ第三の飲み物だった。短縮形の「レスカ」なる言葉も流通していた。 珈琲、紅茶ではやや重い、もっと軽いものを、とうときの選択肢で…

正月の遊び

昔ながらの正月の遊びといえば、室内では双六、歌留多に福笑い。家族合わせ、なんていうゲームもあった。ちょっと高級になれば百人一首、低俗に落ちれば花札といったところであろうか。 そとでは、凧揚げ、コマ回しに羽根つき。 凧は竹ひごに和紙を張った和…