レモネード、レモンスカッシュ、ミルクセーキ

 ちかごろ、レモネード、レモンスカッシュ、ミルクセーキを見かけなくなった。

 かつてこれらは、喫茶店で、珈琲、紅茶に次ぐ第三の飲み物だった。短縮形の「レスカ」なる言葉も流通していた。

 珈琲、紅茶ではやや重い、もっと軽いものを、とうときの選択肢であった。きちんとした飲み物だった。そういう選択をすることも、するひとも多かった。

 近ごろは、コーヒーが多様化し、普通のコーヒーより軽いものが欲しい人にはそういうコーヒーもある。甘いこコーヒーもあれば強いコーヒーもある。コーヒーだけで好みのものを選べてしまう。そんなわけで、レモネード、レモンスカッシュ、ミルクセーキなどの出番がなくなってしまったようだ。客の好みが変わってしまったのである意味仕方がないのかも知れない。

 いやそれよりも、レモネード、レモンスカッシュ、ミルクセーキを出す普通の喫茶店が減ってしまったことが最大の原因だろう。専門店、チェーン店ばかりになってしまった。これはすこしさびしい。