買い物かご

 昭和の時代、買い物に行く時は、買い物かごを下げていった。籐などの植物で編まれたかごが一般的だっただろうか。

 買い物は八百屋、肉屋、魚屋などの専門店へ行く。買い物をすると買ったものは新聞紙でくるんだり、薄い紙袋に入れ端をクルクルと巻いて閉じてくれる。それをそのままかごの中に入れて持ち帰る。それが普通だった。

 スーパーができると、そこでは買ったものをレジ袋にいれてくれる。これは買い物かごがなくともそのまま持ち運べる。まち付き手提げ付きの紙袋に入れてくれることもあった。その紙袋がブランド志向を満たすようなことさえあった。

 こうして、買い物かごが廃れてしまった。

 その後、省資源、CO2削減だのなんだのと本当はそんな必要はないだろうことが声高に叫ばれるようになってきた。そして、レジ袋がいけないもののように思われるようになってきた。それで、エコバッグとか賞されて多くはトートバッグ式の袋を持って買い物に行くようになってきた。こうなっても、もとも買い物かごには戻らないようだ。どうしてだろう?

 個人商店が復活すれば、そこでは自店のものが入るだけの袋しか出さない。十店で買い物をすれば袋を十個ぶら下げることになる。それはちょっと……。とうことで買い物かごが復活。なんてことになればいいなあ。なんて、