鉛筆

 鉛筆の二大メーカーはいまもむかしも三菱とトンボ。むかしは、この二者の鉛筆は一本十円だった。どちらも軸は緑色をしていた。三菱のほうが濃い緑だった。ほかにコーリンとか地球というメーカーもあって五円のものも出ていた。

 テレビで見たアメリカの鉛筆は黄色い軸に消しゴムがついていた。当然のようにあこがれました。そう思う人が多かったのか、トンボが同じように黄色い軸に消しゴムのついた鉛筆を出した。鉛筆そのものは同じものだろうから問題は無いのだが、消しゴムがお粗末だったように覚えている。この消しゴムを使うとうまく消えないばかりでなく、紙が黒くなってしまうことがあったり、紙が破れてしまうこともあったように覚えている。いや、記憶はさだけではありません。まちがっていたらゴメンなさい。

 後日、二社は高級鉛筆も発売した。ユニとモノという商品名がつき、おそらくは一本百円ほどした。ダース買いすると専用のプラスチックケースに入っていた。このケースを筆箱代わりに使用するのがささやかな贅沢であり自慢であった。

 いまも軸の色はおなじだが、価格は幾らになったのだろうか。百円位するのだろうか。鉛筆を使うことが少なくなり、買うこともなくなってしまったので良くわからない。これに比例してユニやモノが一本千円、なんてことはないだろうね。