蔵前国技館

 国技館と言えば両国国技館を思い浮かべるかもしれないが、昭和の国技館は蔵前だった。

 もともと国技館は歓楽の地両国にあったのだが、戦後GHQに接収されてしまったので、蔵前に新たに作ったとのこと。その後、三十年にわたって国技館は蔵前だった。

 個人的にも物心がついたころの国技館は蔵前。その頃、相撲人気は高く、わたしも夢中になって見ていた。

 その後、巨人・大鵬・玉子焼きの時代が訪れるころ、わたしの興味は野球や相撲から遠のいてしまった。なので、蔵前から両国への移動についての記憶はまったくない。残念なことをした。気がついたときには国技館は両国に移転してからかなりの年月が経っていた。

 いままた相撲への興味は戻ってきているが、それでもなお、国技館と言えば蔵前である。