かんゆ

 いまでいうサプリメントであろうか、かんゆというものがあった。「肝油」と書く。鱈かなにかから取ったものらしい。どんな成分でなにに効くのかは覚えていない。ただ、見た目がジェリービーンズのようで、お菓子という感覚もあった。

 これが学校を通して販売されていたのだ。欲しい人は、学校から渡された申込書に記入して先生に提出する。すると、後日現物を手渡される。

 と当時は学校を通じての販売もいろいろあった。学研の「科学」と「学習」などは当然のように扱われていた。平凡社の全七巻の百科事典「国民百科事典」も扱われていた。そして、どういうものかよくわからないが、子ども銀行と称する積立預金も扱われていた。

 担任の先生も、現金の出入りを伴う仲買業務で大変だっただろう。もしかしたバックマージンのようなものもあったのだろうか。学校で扱う、扱わないの選択はどうやって決めていたのだろうか。些細なことだが、ちょっと気になる。