日の丸
正月に町内を歩いていて見かけた日の丸は一本だけだった。成人の日は皆無。もっとも、この日は従来15日だったものがハッピーマンデーに変わったので、日にちをはっきり認識しづらいのかもしれないが。さて、つぎの建国記念日はいかに?
むかしは日の丸を掲げるのも掲げないのも、ある意味、思想的な背景が含まれていた。その前は掲げるのが普通だった。普通だったことに疑問を感じ、考えた上で掲げる掲げないを決めたひとも少なくなかった。
いまはどうだろう。そもそも、祝日に日の丸を掲げるということ自体が意識の中にないようだ。良いも悪いもない。知らないのだ。であれば、むろん考えもしない。
このさき、為政者の強制がないかぎり、日の丸は公共の場とスポーツの国際大会に限られてしまうかもしれない。それもまた、日の丸の運命であろう。それはそれでよいのだろう。
ユニオンジャック、星条旗、カエデのようなデザイン性があればまた別の展開も図れるだろうが、それは望んでも無理なこと。これもまた自然の淘汰に任さざるを得ない。
日の丸を掲げるのが当たり前、掲げないのは非国民、なんて日が再び訪れないことを願う。全体主義はもう結構。