意味不明——フォークの背にご飯

 ちょっと気取ってナイフとフォークで食べる洋食。でも、パンよりご飯。洋食の場合、ご飯は茶碗ではなく、平たい皿に盛られている。それをスプーンではなく、フォークとナイフを使って食べる。

 そのとき、奇っ怪な行動が現れた。ご飯をフォークの背に乗せて食べるのが上品なマナーだと信じられた。

 フォークの背にご飯を乗せるのは結構むずかしい。おちおち食べた気にはならない。フォークの腹にすくって、できればナイフは使わずにフォークを右手に持って食べるのが自然であろう。なのになぜ、わざわざ食べにくくするのだろうか?

 よくよく考えてみれば、西洋では炊いたご飯を食べる習慣はなく、従ってその食べかたのマナーなんてあるはずはない(と思う)。

 なのにどうして、そんなマナーが伝わったのか? そして、だれも意義を唱えることなく広く流布してしまったのだろうか?

 不思議な事象だ。