長押(なげし)

 昭和の家の和室には長押(なげし)というものがあった。

 本来は柱の継ぎ目などを隠す飾り板であったとか違うとか。

 本来の役割はさておいて、この長押は当たり前のように使われていた。

 ハンガーを引っかけるのに好都合だった。蚊帳の釣り具を掛けるのもここだった。金具をかけて額を吊ったりもした。へそくりやら悪い点数の答案用紙を隠したりするのにも使われたとか。

 この長押、新築のオタクではほとんど見かけなくなりました。ちょっとでも無駄を省こうという意図からでしょすか。なかなか便利な構造なんだけどなあ。