オブラート

 かつてオブラートというものがあった。確か丸い缶に入っていた。粉薬を飲むときにつかう。粉薬をオブラートで包んで飲み込む。

 薬の苦さを感じないため、途中で咳き込んで薬が所定の場所まで届かないことのないように、途中で消化されずに目的地まで到達するために。そんな理由なのだろう。もっとも子どもにとっては苦さ対策としか思えなかったが。

 そのオブラートも最近余り見かけなくなった。カプセル剤が取って代わったのだろうか。それもあるだろう。でも、粉薬もまだまだ残っている。たいていは直接飲んでいる。飲みやすくなったのだろうか。それもあるだろう。飲むのが上手になったのだろうか。案外これが多きような気もする。

 そういえば、アメを包んでいたオブラートのような透明な紙(?)もあまり見かけなくなった(わたしがよくなめているアメはいまだにこれに包まれているが)。こちらはどういう理由だろう。もともとはアメが溶けて包み紙くっつくのを防止する目的だったように思われる。ならば、アメが溶けにくくなったということか?