ダブルヘッダー

 プロ野球も開幕した。ずうーっと続いている野球だが、変わったこともたくさんある。そのひとつがダブルヘッダーが無くなったこと。

 ダブルヘッダーをご存じないかたもいるかもしれない。一日に続けて二試合行うことをそう呼んでいた。対戦相手を変えて二試合行なう変則ダブルヘッダーなんていうのもあった。

 作戦やら、選手起用、とりわけ投手の起用、さらには当番試合数の多い救援投手の起用の采配は大変だっただろう。ひとつ試合を終えて、休憩休養し、さらにもう一試合、というのは、体調管理や集中力の管理も難しかっただろう。観客にとっても二試合見られるのは、お得なようでもあるが、あんがいきついものがありそうだ。試合をふたつもすることは、選手にとっても観客にとっても大変だっただろう。

 これがなくなった。雨でも試合のできるドーム球場が普及し、日程に窮することがなくなったおかげだろうか。試合時間が当時よりも長くなり、二試合分の時間を確保することが難しくなったのかもしれない。

 まあ、ダブルヘッダーというのは、相当に無茶だったし、さらに変則ダブルヘッダーとなると、(片方は二試合続けて、片方は一試合だけという)不公平もある。

 ……なんだけど、それはそれなりに、あるいはその無茶苦茶ぶりや、公平さに頓着しない姿勢ががかえって、大らかで愉しかったような気もする。