下駄

 昭和の時代の履き物は、サラリーマンは別として、下駄と靴、半々だった。

 下駄を履く時は靴下ではなく素足か足袋を履いていた。ズボンに足袋というのも、決して特殊ではなく、あたりまの装いだった。

 下駄に足袋が日常の世界だった。

 靴も足袋もサイズは文(もん)だった。十文七分(ともんしちぶ)なんて言っていた。ジャイアント馬場の足は十六文だった。